2026.08.27
AIで作ったデザインのコーディング依頼が来たときに感じたこと
先日、ホームページのリニューアルに関して「デザインは自分でAIを使って作ったので、コーディングしてほしい」というご依頼をいただきました。
今はAIで画像やデザイン案を誰でも手軽に作れる時代です。アイデア出しやイメージの共有としてAIを使うこと自体はとても良いことだと思います。ただ、実際に届いたデザインを拝見して、正直「このままだと、集客にはつながらないだろうな」と感じてしまいました。
情報設計がされていない
まず一番気になったのが、情報の優先順位がまったく整理されていないことです。
人は情報を見る時に、文字の大きさや太さ、色によって重要度を判断し、その順番に目線を運びます。
本来ホームページは「誰に」「何を伝えて」「どう行動してほしいか」を設計したうえで、情報に優先順位をつけていくものです。ところがAIが生成したデザインは、この「情報の重み付け」がほとんどされていません。
結果として、ページ全体がごちゃごちゃした印象になってしまい、何が重要かわからなくなってしまうのです。
見る人が見れば「AIっぽさ」はすぐわかる
デザインを普段から見慣れている人であれば、このデザインがAIで作られたものだと一目で気づくと思います。具体的には、こんな特徴がありました。
- 狭い余白:セクションやブロックごとの余白が狭い上にすべて同じ間隔
- 量産型のコンテンツ:抽象的なイラストや画像+テキスト、という構成がテンプレートで繰り返される
- CTA(行動喚起ボタン)が分散している:「お問い合わせ」「資料請求」「無料相談」などのボタンがあちこちに置かれ、結局どれを押せばいいのか分からない
- フォントや色の組み合わせがバラバラ:一見カラフルできれいではあるものの、まとまりがない
一つひとつは「悪くない」パーツなのですが、それらが組み合わさることで、逆に「量産感」や「借り物っぽさ」が際立ってしまうんですよね。
これで集客できるとは思えない
一番の問題は、このデザインのままでは成果につながる可能性が低いということです。
ホームページの本来の役割は、見た目を整えることではなく、「訪れた人に必要な情報を、必要な順番で届け、行動してもらう」ことです。
情報設計がされていないページは、たとえ見た目がきれいでも、訪問者にとっては「何を伝えたいのか分からないページ」になってしまいます。
AIはあくまで「たたき台」として使うのがおすすめ
AIでデザイン案を作ること自体は、決して悪いことではありません。イメージを言語化する手間が省けたり、方向性を探るきっかけになったりと、うまく使えばとても便利なツールです。
ただし、それを「そのまま完成形」として使ってしまうと、今回のように情報が整理されないまま公開されてしまうケースが少なくありません。
ホームページは会社の顔であり、営業マンのような役割を担うものです。
だからこそ、AIで作った案を「たたき台」として、そこから情報設計や導線をプロの視点で整えるプロセスが大切だと、改めて感じました。